ゲノム編集で遺伝子ドーピング!? ~ゲノム編集の悪用から学ぶべき教訓とは~
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東京五輪とドーピング
2021年7月23日から8月8日までの17日間、東京2020オリンピック競技大会が約1年遅れで開催された。COVID-19の影響により無観客開催となるなど、開催決定当初からは想像もつかない大会となったが、結果的に205の国と地域から約11,000人が参加し、全部で33競技339種目が行われた[1]。
母国開催となった日本勢は、金メダル27個、銀メダル14個、銅メダル17個の合計58個という結果に終わり、同じく2021年8月24日から9月5日まで開催された東京2020パラリンピック競技大会についても日本勢は51個のメダルを獲得しており、どちらも大健闘の結果となった。両大会の開催について賛否両論さまざまな意見があったことは間違いないが、この大会に向けて魂を注ぐ選手たちからポジティブな影響を受けた方々も多いことだろう。コンパクト五輪・復興五輪と掲げられた本大会が、今後の日本だけではなく世界にとってプラスに働いていくことに期待したい。
しかし、そんな東京五輪において、いくつか悲しいニュースが舞い込んできたことも事実である。世界陸連の独立監視部門「インテグリティー・ユニット(AIU)」は7月31日、女子100メートル予選に出場していたナイジェリアの女子選手1名、男子100メートル予選に出場予定だったケニアの男子選手1名にドーピング違反が判明し、暫定の資格停止処分を下すことを発表した[2]。また、8月13日にも、男子400メートルリレーで銀メダルを獲得したイギリスの選手ら4名が五輪期間中の検査により禁止物質の検出があったことを発表した [3]。そのほかにも複数の選手に対してドーピングの使用疑いが持ち上がっており、前回大会までにも取り沙汰されてきたドーピング問題は、残念ながら本大会においてもなくなることはなかった。
そこで今回は、これまでの人類とドーピングの歴史を振り返りながら、近年スポーツ界の大きな問題となっている「ゲノム編集技術を用いた遺伝子ドーピング」について迫り、ゲノム編集技術に対する我々の向き合い方について考えていこう。
ドーピングの歴史
日本・アンチドーピング機関(JADA)によれば、「ドーピング」という単語の起源は、アフリカ南部の原住民カフィール族が祭礼の時などに飲む強い酒“dop”に起源するという[4](諸説あり)。スポーツの世界では、1865年のアムステルダム運河での水泳競技において世界で初めてドーピングが使用されたとされている。その後、1886年の自転車レースで世界初のドーピングによる死亡例が報告された。しかし、1980年代まではオリンピック種目以外の国際競技大会においてアンチ・ドーピングに関する統一ルールや禁止物質の取り決めはされてこなかったため、この時期に世界中で身体能力の向上のためのドーピングの使用が広まっていったと言われている。
1999年にはようやく世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が設立され、国や地域・競技を超えて横断的なドーピングに関する規定が作られた。日本でもそれに追従するように2001年に日本アンチ・ドーピング機関(JADA)が設立されている。
日本での法整備は、2011年に施行されたスポーツ基本法の第29条における「ドーピング防止活動の推進」を皮切りに、2018年には「スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律」が施行され、ドーピングに対する取り締まりは年々強くなっている[5]。ドーピングの検査数の増加やドーピング検査技術の向上、対象薬物の変更などがあるため、一概に件数による議論はできないものの、アンチ・ドーピングを掲げたこうした活動によって「ドーピングはスポーツマンシップに違反する非道徳的な行為である」という認識は徐々に広まりつつあるだろう。
しかし、残念ながら未だにドーピングの根絶には至っていない。今回の東京五輪で注目を集めた「ROC(ロシア・オリンピック委員会)」はドーピングを象徴するものとして印象的だろう。前回のリオデジャネイロ五輪をはじめ、複数の国際大会において組織的なドーピング問題が疑われていたロシアは、2022年12月までの間、WADAにより主要国際大会に国家として参加することを禁止された。その代わりに、ドーピング違反歴や疑惑のない選手だけが個人資格での東京五輪出場が認められてROCとして今大会に参加していたというわけだ[6]。彼らがメダルを獲得しても、表彰式でロシア国家が流れることはなく、NHKテレビアナウンサーが「ロシア」ではなく「ROC」と何度も呼ぶ姿は、われわれ記憶にも強く残っていることだろう。
このように、ドーピングはスポーツ界で大きく問題視されているわけだが、近年、ドーピングを行う国々が、ゲノム編集技術を応用した「遺伝子ドーピング」という手法に注目しているという[7]。そこでここからはゲノム編集技術と遺伝子ドーピングについて迫っていこう。
ゲノムを編集するとは?
まずはゲノムについての説明と、CRISPR/Cas9とよばれるゲノム編集技術について簡単にまとめよう。
人類の細胞は、染色体と呼ばれる46本の構造物を核内にもっており、各染色体はDNAによってゲノムと呼ばれる遺伝子情報を構成している。ゲノムは人体のすべてのもとになるprimaryな情報であり、細胞分裂の度に正確に複製されて保存される。そして、人体にとって必要不可欠なタンパク質は、この遺伝子の発現・調節により、DNA→RNA→タンパク質という流れを経て合成される(このような考え方をセントラルドグマと呼ぶ)。運動に必要な骨や筋肉、さらにそれを司る神経系の細胞も、当然ながらこうした遺伝子の発現や調節により機能している。そのため、タンパク質の合成や抑制に関わる遺伝子に異常が生じると、人体は細胞レベルで異常をきたし、さまざまな臨床症状を呈する。
これは逆に言えば、ゲノムの遺伝子が人類にとって好ましい情報に変更されれば、人類が現状よりも高いパフォーマンスを出すことができる可能性があるということでもある。そしてゲノム編集は、言ってしまえばそれをもたらしうる技術なのだ。
現在主流となっているゲノム編集の技術は、2013年に発表されたCRISPR/Cas9である。CRISPR/Cas9は、1996年に発表された第一世代のZFN、2010年の第二世代のTALENに引き続いて発表された第三世代のゲノム編集技術であり、昨年には考案者のEmmanuelle Charpentier氏とJennifer A. Doudna氏らがノーベル化学賞を受賞したことでも知られている。CRISPR/Cas9は、標的のDNA配列を、tracrRNAと複合させたガイドRNAとcrRNA、さらにCas9と呼ばれるハサミの役割を持つ物質と一緒に導入することで、その配列を特異的に切断する。これにより目的の遺伝子をノックアウトさせたり、DNA切断に伴う修復機構を利用し、逆に外部からドナーDNA を導入することで目的の遺伝子をノックインさせたりすることもできるという技術である。(CRISPR/Cas9についての詳細はセツロテックMEDIAに掲載の筆者執筆の記事を参考にされたい[8]。)
それではこのCRISPR/Cas9を用いた遺伝子ドーピングとは具体的にはどのようにして実現されるのだろうか?
遺伝子ドーピングとは?
まず、世界アンチ・ドーピング機構のWADAは遺伝子ドーピングを次のいずれかであるとして禁止している[9]。
1. The use of nucleic acids or nucleic acid analogues that may alter genome sequences and/ or alter gene expression by any mechanism. This includes but is not limited to gene editing, gene silencing and gene transfer technologies.
(訳:核酸ないし核酸アナログを使用してゲノム配列やゲノムの発現を変化させること。これは遺伝子編集に限らず、遺伝子サイレンシングや遺伝子導入についても同様である。なお、遺伝子サイレンシングとは、人工的に合成したアンチセンス核酸と呼ばれるmRNAに相補的に結合する物質を用いてタンパク質の翻訳を抑制する技術いい、遺伝子導入とは、ベクターなどを使用して外部の遺伝子を細胞に組み込む技術をいう。)
2. The use of normal or genetically modified cells.
(訳:自らのもとの細胞以外である、正常ないし遺伝子の修正された細胞を使用すること)
つまり、遺伝子ドーピングとは、ゲノム編集技術を用いて人体の遺伝子を直接編集することで遺伝子の発現を調節し、運動機能の向上を獲得するというものである。
この遺伝子ドーピングについて、競走馬理化学研究所遺伝子分析部の戸崎晃明氏らは、生体由来の反応による効果との区別が難しいために検出が困難であるうえに、従来のドーピングよりも高い効果をもたらすと可能性があるとNature系列のGene Therapyにおいて指摘している[10]。
また、van der Grone T氏らによれば、次のようなものが遺伝子ドーピングの標的となっているという[11]。
①エリスロポエチン(EPO)
エリスロポエチンは、低酸素応答転写因子(HIF)の働きにより転写が促進される物質である[12]。HIFは体内で低酸素状態になった時に転写が亢進し、結果産生されたエリスロポエチンは赤血球の受容体に結合し、ヤーヌスキナーゼ2(JAK2)経路を活性化することで赤血球の産生を増加させる。これにより組織の酸素取り込み量が増加し、主に筋肉の持久力が向上することが知られている。
②インスリン様成長因子(IGF-1)
インスリン様成長因子は、その名の通りインスリンと似た構造をもち、筋肉の修復と肥大に関わる[13]。こちらはエリスロポエチンとは違い、筋力増強に寄与すると考えられている。
③成長ホルモン(GH)
成長ホルモンは、通常、下垂体前葉において産生されるホルモンであり、代謝の亢進や成長に関わる[14]。成長ホルモンは間接的にIGF-1の産生を亢進し、協同して筋力を増強する性質をもつ。
④ミオスタチン(MSTN)
ミオスタチンは筋肉の成長を抑制する性質がある[15]。ミオスタチンを阻害することで筋肉の成長を促すことが知られている。(余談だが、ベルギーのナミュールと呼ばれる地方では、「ベルジャンブルー」と呼ばれるミオスタチン遺伝子が欠損した牛が飼われており、脂身が少なく全身が筋肉に覆われた牛として有名である[16]。)
⑤血管内皮増殖因子(VEGF)
血管内皮増殖因子は、低酸素状態において血管内皮細胞から放出され、血管新生を促す性質がある[17]。これにより、筋肉への流入血量が増大し、筋肉の疲労を遅延させることが知られている。
そのほかにもさまざまな遺伝子ドーピングの対象があることが知られているが、以上の5つを見るだけでもドーピングの強力さが分かるだろう。皮肉なことに、ゲノムに直接アプローチする遺伝子ドーピングの可能性は幅広いのだ。
遺伝子ドーピングがなぜ問題視されているのか?
ここまで紹介した遺伝子ドーピングは従来のドーピング以上に危険視されているわけだが、その主な理由は以下の3つが挙げられるだろう。
①半永久的な効果により遷延する副作用の影響
従来のドーピングは、男性ホルモンのテストステロンなどのタンパク同化薬、赤血球産生を促すエリスロポエチンや骨・筋肉の成長を促す成長ホルモン、そしてアンフェタミンなどの興奮薬などが該当する。これらは薬剤などを直接投与するタイプのドーピングであり、投与された物質は最終的には代謝されて排泄されるものがほとんどである。そのため、投与した物質自体が永久的に作用し続けることはほとんどない。(むろん、ドーピングにより増強された筋力などはしばらくの間維持されてしまうわけだが。)
しかし、遺伝子ドーピングは人体の体細胞のゲノムを直接編集するため、その体細胞が傷害されて細胞死でも起こさない限り、編集された遺伝子の発現・抑制は半永久的に残り続ける。そのため、その影響がもたらす人体への副作用も半永久的に残り、遺伝子ドーピングをした選手は安全や健康を危険にさらされ続けることになる。
②オフターゲット効果やモザイクが与えうる人体への未知の影響
オフターゲット効果やモザイクは、従来のドーピングにはなかったリスクである。
オフターゲット効果とは、ゲノム編集の際に、標的ではない(オンターゲットではない)配列の切断が起こる現象をいい、これにより好ましくない遺伝子発現・抑制が生じてしまうことがある[18]。これが仮に、遺伝子ドーピングを行った人体に起これば、筋肉や臓器が正常な働きを失ったり、最悪の場合死に至ったりする可能性も否定できないだろう。
また、遺伝子ドーピングは、基本的に体細胞系列を対象に行われるため、行った選手の体細胞は、変異のある体細胞と変異のない体細胞が混在したモザイクと呼ばれる状態になる。体細胞モザイクが人体に与える影響は未だ理解されていないものも多いが、理化学研究所が行った77万人のデータを用いた国際的な大規模解析[19]において、体細胞モザイクのある患者はCOVID-19の感染リスクを高める可能性があることが報告されているなど、モザイクが人体に悪影響を与える可能性も大いにあるだろう。
③遺伝子ドーピングの検出は困難である
遺伝子ドーピングの検出の困難さこそが現在ドーピングを企てる国や組織が遺伝子ドーピングに注目する最大の理由と言えるだろう。
従来の多くのドーピング禁止物質は低分子量の化合物であり、体内で代謝されてから尿中に排泄されるため、多くのドーピング検査は選手の尿を用いて行われている。しかし、遺伝子ドーピングは人体のゲノムを直接編集するため、運動機能の向上に寄与する物質は全て生体由来となり、選手が意図的にドーピング違反物質を摂取したという明確な証拠を出すことが非常に困難となる。理論上は選手の筋肉を組織生検によってサンプリングすることで検出することが可能であるが、それはあまりにも侵襲性が高く、到底認められる検査ではないだろう。
それではWADAをはじめとするアンチ・ドーピング機関はどのようにしてこの遺伝子ドーピングを検査し、ゲノム編集技術の悪用に立ち向かおうとしているのだろうか?
どのように遺伝子ドーピングを検査するか?
最初に考案された遺伝子ドーピング検査は、PCR検査と呼ばれる手法を用いるものである。PCR検査とは現在大流行中のCOVID-19の検査にも使用されている検査であり、ご存じの方も多いことだろう。
通常、ヒト遺伝子の大部分には、実際にタンパク質をコードするエクソンと呼ばれる部分と、コードしないイントロンと呼ばれる部分が含まれている。遺伝子ドーピングでは、通常、導入される遺伝子はイントロンを含まない相補的なDNAであるため、この部分をPCR検査によって検出するという仕組みだ[21]。PCR検査は高い特異度と感度を備えているうえに2時間ほどで結果が得られるというメリットがあり、このように遺伝子ドーピングの検査にも応用されているというわけだ。
しかし、戸崎氏ら[10]によれば、PCR検査は、(1)一度の検査で検出できる標的遺伝子が多くないこと、(2)人工イントロンの導入により検出を回避できること、などの欠点があるという。
そこで考案されたのが、次世代シークエンシング(NGS)を用いる手法である。次世代シークエンシングとは、塩基依存的にDNA断片を作製し、その長さを比べることで塩基の順序を知る「サンガー法」と呼ばれる手法を改良した技術であり、数千から数百万ものDNA分子を同時に配列決定することができる強力な手法である[22]。de Boer氏[23]や戸崎氏[24]は、次世代シークエンシングを利用して人為的に導入された遺伝子を検出する手法を開発しており、これはPCRによる遺伝子ドーピング検査方法の欠点を補う手法として期待されている。しかし、次世代シークエンシングによる手法はコストが高く、感度も高くないという欠点がある。
以上のようにさまざまな方法により遺伝子ドーピングの検査方法が検討されているが、コストや正確性の面から全てを満たす手法は未だ実現されていない。また、このような検査は往々にしてイタチごっこになる可能性を常にはらんでいるため、今後も遺伝子ドーピングの規制は困難を極めることが予想されている。
これからのゲノム編集技術の未来のために
今回はここまでゲノム編集技術を用いた遺伝子ドーピングについて紹介してきた。われわれが観たりプレイしたりして感動をもたらすことができるのは、正当な方法で努力し、積み上げた能力・技術によって生み出されるプレイのみであり、フェア・スポーツの精神は絶対に失われてはならないだろう。
また、スポーツの世界だけではなく、ゲノム編集技術は使い方を誤ると恐ろしい技術に転用されうる。新しい技術は法整備が追いつかないことも多く、法律だけに頼っても解決に時間がかかることも少なくない。ゲノム編集技術が悪用されてしまうと、われわれに利益をもたらすはずのゲノム編集技術そのものに規制がかけられてしまうかもしれない。今後は単なる技術の開発だけではなく、それをどのように利用していくかという議論についても欠かさずに行い続けていくべきだろう。
(文責:柴田潤一郎)
参考文献
[1] 【図解】大会規模は? 競技の記録は? 東京五輪1964大会と2020大会を比較
[2] 陸上の男女2選手がドーピング違反 暫定の資格停止処分
[3] 東京五輪陸上の銀メダリストを含む4人が禁止薬物違反で暫定的な資格停止処分に…正式決定でメダル剥奪へ
[5] スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律(平成30年10月1日施行)
[7] 東京五輪まであと1年、「遺伝子ドーピング」という魔力
[8] 柴田潤一郎 「CRISPR/Cas9技術を応用したがん治療の未来 -ノーベル賞受賞技術の共演はあるのか-」
[9] WADA. “GENE AND CELL DOPING”
[10] Tozaki T, Hamilton NA. Control of gene doping in human and horse sports [published online ahead of print, 2021 Jun 7]. Gene Ther. 2021;10.1038/s41434-021-00267-5. doi:10.1038/s41434-021-00267-5
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[15] NCBI. “MSTN myostatin [ Homo sapiens (human) ]”
[16] NHK. 「大注目!筋肉が作りだすミオスタチンなどのマイオカインの健康効果」
[17] NCBI. “VEGFA vascular endothelial growth factor A [ Homo sapiens (human) ]”
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[19] 理化学研究所「体細胞モザイクはCOVID-19感染のリスクを高める」
[20] 柴田潤一郎 「ゲノム編集技術 vs. ウイルス感染症~ SARS-CoV-2へのCRISPR/Cas9の応用~」
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[2] ワクチン効かない変異株の出現は「ほぼ確実」、英科学者が予測
[3] 柴田潤一郎.「CRISPR/Cas9技術を応用したがん治療の未来 -ノーベル賞受賞技術の共演はあるのか-」
[4] 柴田潤一郎 「徳島大学発の新しいゲノム編集技術“TiDシステム” ~世界に羽ばたく国産ゲノム編集~」
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