メールマガジン:ゲノム編集論文㉔

セツロテックでは、月に一度、最新のゲノム編集に関する情報をお届けするメールマガジンを配信しています。今回の記事では、メールマガジンの人気コーナー「最近のピックアップ論文」から厳選した内容をご紹介します。

配信号:2026年4月

1. ヒトINO80複合体によるヌクレオソームおよびヘキサソームの認識とリモデリング

Recognition and remodelling of nucleosomes and hexasomes by the human INO80 complex, Priyanka Aggarwal, et al. (2026) Nucleic Acids Research, Volume 54, Issue 5, 24 March 2026, gkag138.

DNAはヒストンに巻き付いた「ヌクレオソーム」として収納されるが、転写やDNA修復の過程では一部のヒストンが外れた「ヘキサソーム」という中間状態が生じる。本研究は、クロマチンリモデリング因子であるINO80複合体が、こうした通常状態と崩れかけの状態を識別し、それぞれに応じてDNAの巻き方を精密に調整することを示した。特にヘキサソームでは構造の非対称性を認識し、リモデリングの方向性が偏る点が興味深い。クロマチンは静的な構造ではなく、状態に応じて振る舞いを変える動的システムであることが浮かび上がる。遺伝子発現制御の理解を深めるとともに、がんやエピジェネティクス研究にも示唆を与える成果といえる。分子制御の見方を少し更新してくれる研究でもあり、今後の応用展開にも期待がかかる。新しい視点を与える一報といえる。(共創推進部U)

 

毎月1回配信しているメールマガジン「セツロテック通信」では、上記のような最新のゲノム編集論文の紹介(1~2報程度)のほか、ゲノム編集技術を学べるWebセミナーの情報や、お得なキャンペーンの情報など、毎号盛りだくさんの内容をお伝えします。ぜひ下記よりご登録ください!

SHARE