2024年7月のX(Twitter)紹介ゲノム編集論文&ニュース

株式会社セツロテックのX(旧Twitter)アカウントでは、ゲノム編集に関する論文やニュースを、弊社メンバーが独断と偏見でピックアップしてつぶやいています。弊社の提供するサービスとは直接関係ない情報も含め、幅広くお届けしております。ゲノム編集技術の社会実装を目指す大学発ベンチャーとして、皆さんの新技術への理解増進の一助になれば幸いです。ぜひ、フォローを!ここでは、2024年7月のポストで紹介した内容を再編成して掲載いたします。なお、本記事の内容は、発表された論文やニュースの内容を紹介するものであり、会社としての正式な見解では無く、担当者個人の理解によるものです。
Index
ゲノム編集でニワトリの目の色を変えて、卵の中のひなの性別を判別する
卵の中のひなの性別を、ふ化前に目の色で「目利き」する手法を開発
~オスひよこの殺処分問題の解決につながる新手法~
徳島大学 2024年7月1日
https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/56930.html
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プレスリリース紹介ポストをリポスト。セツロテックと徳島大学の共同研究の成果がプレスリリースされました!ニワトリのCRISPR-Casゲノム編集により、卵の中のひなの雌雄判別が可能になりました!
ゲノム編集技術で、魚のひれの形成メカニズムを探る
Teleost Hox code defines regional identities competent for the formation of dorsal and anal fins
Adachi et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2024 Jun 18;121(25):e2403809121.
https://doi.org/10.1073/pnas.2403809121
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順番に並ぶHox遺伝子群が、前後軸に沿って形成される魚のひれの位置や長さを決めていることが明らかに。CRISPR-Cas9ゲノム編集で、ゼブラフィッシュのhox10遺伝子をノックアウトすると背ビレが、hoxc11遺伝子をノックアウトすると臀ビレがそれぞれ消失した。PNAS誌。
海藻類で初のノックインゲノム編集の報告
Cas9 ribonucleoproteins and single-strand oligodeoxynucleotides enable targeted insertional mutagenesis in Ulva
Ichihara et al., Algal Research. 2024 Jun 13;81:103598.
https://doi.org/10.1016/j.algal.2024.103598
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CRISPR-Cas9ゲノム編集で、GFP遺伝子をノックインしたアオノリを作製。PEG法でアオノリ配偶子に、Cas9 RNP複合体、ドナーdsDNA、SSODNを一緒に導入。藻類の葉緑体の中にあるピレノイドに、GFPの蛍光が局在していることを確認した。Algal Research誌。
雑草駆除のための「遺伝子ドライブ」の開発
Two teams supercharge gene spread in plants
Stokstad, Science. 2024 Jun 28;384(6703):1394-1395.
https://doi.org/10.1126/science.adr3311
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CRISPRゲノム編集を利用した人工の「遺伝子ドライブ」が、植物でも機能することを確認。2つのチームが独立に、シロイヌナズナで99%の子孫にマーカー遺伝子を持たせることに成功したとのこと。除草剤に抵抗性のある雑草への対抗策となるか。Science誌のニュース記事。
ゲノム編集による品種改良の恩恵はすべての人に届くはず
Cis-editing for all
Chen et al., Nat Biotechnol. 2024 Jun; 42:821.
https://doi.org/10.1038/s41587-024-02299-9
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従来の品種改良での変化と見分けがつかないCRISPR技術による「シス編集」は、遺伝子編集作物を民主化し、世界の持続可能性を促進する新たな機会を提供する。活用のために、大手種苗会社と非営利団体、政府と農家の協力を訴える。Nature Biotechnology誌のEditorial。
マウスの腸内にいる細菌をマウス体内で直接ゲノム編集する
In situ targeted base editing of bacteria in the mouse gut
Brödel et al., Nature. 2024 Aug;632(8026):877-884.
https://doi.org/10.1038/s41586-024-07681-w
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CRISPRゲノム編集で、マウス腸内にいる細菌を「in situ(=マウス体内)」で、直接遺伝子改変することに成功。λファージ由来の因子を改変して塩基編集酵素をデリバリーしたところ、1回の投与で70~90%前後の編集効率が得られた。新たな治療法につながるか。Nature誌。
アレルゲンタンパク質を除去した牛乳の開発
CRISPR-mediated editing of β-lactoglobulin (BLG) gene in buffalo
Tara et al., Sci Rep. 2024 Jun 27;14(1):14822.
https://doi.org/10.1038/s41598-024-65359-9
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水牛の牛乳からアレルゲンタンパク質を除去するため、β-ラクトグロブリン(BLG)遺伝子をゲノム編集。CRISPR-Cas9システムを利用してゲノム編集水牛細胞を作製後、細胞核移植で胚盤胞期胚を作製した。将来は、BLGフリーミルクの生産を目指す。Scientific Reports誌。
セツロテックと徳島大学の共同研究の成果の紹介①
毎年『1.3億羽』殺される「オスのヒヨコ」 殺処分をなくすべく『卵の段階』で性別を判別する『新手法』 徳島大などが開発 殺処分免れた卵をワクチン製造に用いる未来目指す
関西テレビ(Yahoo!ニュース) 2024年7月2日
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a1c746436c396157dd33c03b06f4d71e827c371
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セツロテックと徳島大学の共同研究の成果を、関西テレビさんに取り上げていただきました!
セツロテックと徳島大学の共同研究の成果の紹介②
セツロテックと徳島大、ゲノム編集で卵の段階でニワトリの雌雄判別可能に
日経バイオテク 2024年7月4日
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/24/07/02/12110/
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記事紹介ポストをリポスト。セツロテックと徳島大学の共同研究の成果を、日経バイオテクさんに取り上げていただきました!
セツロテックと徳島大学の共同研究の成果の紹介③
ヒヨコ性別、ふ化前に判別 セツロテック、ゲノム編集活用 雄殺処分問題解決に期待
徳島新聞 2024年7月6日
https://www.topics.or.jp/articles/-/1095985
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記事紹介ポストをリポスト。セツロテックと徳島大学の共同研究の成果を、徳島新聞さんに取り上げていただきました!7/6の「とくしま経済」面に掲載されました。
セツロテックと徳島大学の共同研究の成果の紹介④
鶏卵内の「目」で性判別 徳島大と新興、ゲノム編集で
日本経済新聞 2024年7月6日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC0244X0S4A700C2000000/
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記事紹介ポストをリポスト。セツロテックと徳島大学の共同研究の成果を、日本経済新聞さんに取り上げていただきました!
大規模なゲノム領域を反復させる技術「PNAmp」を開発
遺伝子重複を誘導するゲノム編集技術を開発
九州大学 2024年7月25日
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1120/
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プレスリリース紹介ポストをリポストのみ。