メールマガジン:ゲノム編集論文⑪

セツロテックでは、月に一度、最新のゲノム編集に関する情報をお届けするメールマガジンを配信しています。今回の記事では、メールマガジンの人気コーナー「最近のピックアップ論文」から厳選した内容をご紹介します。

配信号:2025年3月

1. ウイルス由来の新たなゲノム編集システムが登場

TIGR-Tas: A family of modular RNA-guided DNA-targeting systems
in prokaryotes and their viruses
Faure et al., Science. 2025 Feb 27:eadv9789 (Online ahead of print)
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adv9789
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CRISPR-Casシステムの発見以降、お宝を求めてRNAガイドDNA切断酵素の探索は精力的に取り組まれており、バクテリア以外からも真核生物由来のFanzorが発見されている。今回、米MITブロード研究所のFaureらは、ウイルス由来の新たなTIGR-Tasシステムを発見した。RNA結合を可能にする構造的特徴に焦点を絞り、反復的な構造および配列相動性ベースのディープマイニングとタンパク質大規模言語モデルを組み合わせることで、主にファージと寄生細菌に由来する20,000種類を超えるTasタンパク質を発見できた。
TIGR システムは、任意のDNA配列を標的とするように再プログラムすることが可能であり、CRISPRシステムと比較し非常にコンパクト(平均してCas9の4分の1の大きさ)である。
またPAMのような要件もない。治療利用を考えれば、小さいことはいいことだ。(事業開発部T)

 

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