VIKING kit とは

  • VIKING kit は、培養細胞における簡便なノックインを可能とするゲノム編集法「VIKING法」で使用する3つのベクター(ドナーベクター、ドナー切断ベクター、ターゲット配列切断ベクター)の混合液を、セミオーダーメイドで調製する受託サービスです。VIKINGベクター混合液と、付属するオリジナルのクローニングリングを使用することで、接着細胞のゲノム編集からクローン樹立まで実施可能です。
  • 培養細胞ゲノム編集を行う際の面倒なベクターの構築が不要で、初めての培養細胞ゲノム編集のサポートとして最適です。
  • 細胞選別用の薬剤や蛍光観察を用いることで、簡単にゲノム編集細胞の選別、確認が可能です。

概要図

VIKING点変異_模式図

VIKING法により、ゲノム上の標的遺伝子のコーディング領域に、薬剤耐性遺伝子などのマーカーと点変異を導入した標的遺伝子配列を含むドナーべクターを挿入した培養細胞を作製します。多くの場合、もう片方の対立遺伝子では、数塩基のランダムな塩基の欠損や挿入(indel)が導入されます。これにより、フレームシフト変異によって内在性の標的遺伝子が機能欠損(ノックアウト)され、かつ同時に特定の1~数塩基を置換した標的遺伝子配列がゲノム中にノックインされた培養細胞の作製が期待できます。

ご注文からご利用までの流れ

① ゲノム編集を行うターゲット配列を指定

セツロテックが、ユーザーの指定するターゲット配列に対して、最適なgRNAを設計し、ベクターを構築します。

② ドナーベクターのマーカー遺伝子の種類、蛍光タンパク質遺伝子の有無を選択

使用する細胞選別用薬剤に応じて、ドナーベクターのマーカー遺伝子を選択可能です。
Puromycin , HygromycinまたはBlasticidin 耐性
蛍光タンパク質(GFP、RFP)遺伝子の有無についても、タイプを選択できます。

点変異エディション

RCKT004の場合

③ VIKING kit の納品

ゲノム編集ベクター混合液とクローニングリングをお届けします。

↓ここからお客様の作業となります。

④ ゲノム編集の実施

VIKINGベクター混合液をトランスフェクション試薬と混ぜて、培地に添加し、36~48時間培養します。

⑤ ゲノム編集細胞の選別とクローン化

細胞選別用薬剤入り培地で培養し、クローニングリングを用いて、クローンを樹立します。

RCKT004の場合
導入されたマーカー遺伝子を用いてコロニーを選択します。

内容物

・VIKINGベクター混合液 30 μL
(ドナーベクター/ドナー切断ベクター/ターゲット配列切断ベクター)
・クローニングリング 5 個

保存温度:4~10℃

※VIKING kitはゲノム編集細胞作製の成否を保証するものではありません。
またご使用の細胞やゲノム編集に関する技術的なお問い合わせには基本的に応じかねます。

お客様にご用意いただくもの
・点変異の配列を作製するためのcDNA
・細胞
・培地
・培養に関する消耗品(ウェル)
・トランスフェクション試薬
・Opti-MEM
・細胞選別用薬剤

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