ST8がゲノム編集技術の産業利用へ道を開く! ~新規ゲノム編集因子 “ST8” の日本国内における特許を取得~

2022.08.31Official

このたび、ゲノム編集受託サービスを提供する株式会社セツロテック(本社:徳島県徳島市、代表取締役:竹澤慎一郎、以下「セツロテック」)は、独自に開発・改良した国産の新規ゲノム編集因子 “ST8”(エスティー・エイト)の、日本国内における特許登録を取得しました(特許第7113415号)。ST8は、CRISPR/Cas9システムが持つ課題(特許紛争・特許費用・オフターゲット変異)を解決する新規ゲノム編集因子です。これにより、セツロテックはST8を利用した以下の2つのサービスの提供を開始し、様々な分野において、ゲノム編集技術の産業活用が可能になります。

1.ST8を用いた研究開発受託サービス
セツロテックでは、ゲノム編集技術を用いた研究開発受託サービス(PAGEs)を提供しています。ユーザーがゲノム編集技術についての知見・ノウハウを保有していない場合でも、セツロテックがゲノム編集による研究開発のサポート体制を提供するとともに、ST8の利用によって事業化へのスムーズな移行をお手伝いします。

2.産業利用可能なライセンシング
自社での研究開発にST8を利用される場合には、ST8のライセンシングにより、事業の新規展開にご活用いただけます。ST8 の開発元であるセツロテックとの契約で、比較的シンプルなライセンス状況下での研究開発実施体制を実現します。

 

【ST8開発の背景】
ゲノム編集技術を多様な生物種へ適用し、新品種の開発を目指す「ゲノム編集育種」は、世界のホットトピックの1つであり、日々さまざまな開発が行われています。しかし、基礎研究で一般的に使用されるゲノム編集技術CRISPR/Cas9システムは、未だ海外の開発者間で特許紛争が続いており、商用化に必要なライセンスの複雑さや、高額なライセンス費用が、産業利用時のネックとなっていました。
セツロテックは、ゲノム編集技術を「生き物の多様な能力を引き出す」技術であると捉えており、ゲノム編集生物を広く産業界に提供する基盤的な企業へと成長することを目指しています。  セツロテックは、誰でもがゲノム編集を実施できるツールを提供することで、できるだけ多くのユーザーにゲノム編集技術を活用して頂きたいという思いから、CRISPR/Cas9システムに替わる新たなゲノム編集システムの開発に取り組んできました。

【特許情報】
・特許番号:特許第7113415号
・登録日:2022年7月28日

ST8は、CRISPR/Cas9システムが持つ課題(特許紛争・特許費用・オフターゲット変異*)を解決する新規ゲノム編集因子です。ST8は、CRISPR/Casシステムで機能するヌクレアーゼであり、Cas9に代替するゲノム編集因子として利用可能です。セツロテックでは、ST8のライセンシングを開始し、対象生物における評価試験からスタートすることも可能です。

 

*オフターゲット変異とは、目的とする配列以外の箇所に意図しない切断による変異を引き起こす現象のことで、ゲノム編集技術の安全性における懸念点とされています。

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社セツロテック 担当:竹澤
Tel: 088-633-0233
E-mail:pages@setsurotech.com

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