セツロテック研究員らが肢芽組織の蛍光レポーターニワトリ系統の作出に成功

2025.01.30Official

このたび、株式会社セツロテック(本社:徳島県徳島市、代表取締役:竹澤慎一郎、以下「セツロテック」)の陳奕臣(チェン・イーチェン)研究員と、九州大学大学院理学研究院(以下「九州大学」)の熱田勇士講師、徳島大学先端酵素学研究所(以下「徳島大学」)の竹本龍也教授らの研究グループは、肢芽組織の蛍光レポーターニワトリ系統を世界に先駆けて樹立することに成功しました。ニワトリ始原生殖細胞、組織特異的プロモーター、トランスポゾン法などを組み合わせて、本研究で作出したトランスジェニックニワトリでは、肢芽の四肢前駆細胞 (LPC) と外胚葉性頂堤 (AER) が特異的に蛍光標識されています。今回作製したニワトリ胚を四肢研究の実験モデルとして使うことで、LPC あるいは AER の形成および維持機構に関する研究が一層進むことが期待されます。

本研究は、九州大学の熱田勇士講師、齋藤大介教授、徳島大学の竹本龍也教授らとの共同研究として実施され、研究成果は国際学術誌「Developmental Biology」に 2025 年 1 月 8 日 (水) にオンライン掲載されました。

研究内容の詳細については、九州大学の以下のプレスリリースを参照ください。

九州大学 広報:熱田 勇士 講師、服部 優菜さん、齋藤 大介 教授らの研究グループが、肢芽組織の蛍光レポーターニワトリ系統を世界に先駆けて樹立しました。

【論文情報】
掲載誌:Developmental Biology
タイトル:Generation of a transgenic chicken line with reporters for limb bud mesenchyme and apical ectodermal ridge cells
著者名:Yuji Atsuta#, Yi-Chen Chen, Yuna Hattori, Tatsuya Takemoto, Daisuke Saito
DOI:10.1016/j.ydbio.2025.01.003

【セツロテックについて】
株式会社セツロテックは、徳島大学で培った技術とノウハウを基に2017年に創業した、徳島大学発のスタートアップです。セツロテックのミッションは、「生物の潜在的な力を借りて、あなたと地球の課題を解決する産業を創造する」ことです。徳島大学の竹本龍也(代表取締役会長CTO)らは、2015 年に「ゲノム編集マウスを簡便にかつ高効率に作製できる手法」を開発しました(特許6980218号)。また、徳島大学の沢津橋俊(取締役CSO)は、培養細胞で高効率ゲノム編集を実現するVIKING法を開発しました(特許6956995号)。さらに、独自の新規ゲノム編集因子を開発し、医療分野のほか、農業や畜産分野において品種改良を高速化する研究開発を進めています。セツロテックは、これらの独自技術を活用し、アカデミア・企業の研究者向けのゲノム編集受託サービスを展開するほか、ゲノム編集生物を広く産業界に提供し、ゲノム編集産業を開拓することを目指すPAGEs(Platform App(lication) using Genome Editing by Setsurotech)事業を展開しています。

◆株式会社セツロテックの概要
商号:株式会社セツロテック
代表者:代表取締役社長 竹澤 慎一郎
所在地:徳島県徳島市蔵本町3丁目18番地の15 藤井節郎記念医科学センター
設立:2017年2月22日
主な事業の内容:ゲノム編集による研究支援サービスならびに新品種の事業化
URL:https://www.setsurotech.com
PAGEs特設Webサイト:https://pages.setsurotech.com

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社セツロテック 担当:高橋
E-mail:pages@setsurotech.com

SHARE