エクソン

エクソンは、デオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)の塩基配列のうち、最終的に成熟mRNAに含まれ、タンパク質の合成に関わるDNA(あるいはRNA)配列部分を指します。真核生物の遺伝子発現において、この部分はスプライシング反応を経て選択されます。

エクソンとイントロン

  1. 塩基エクソンは、スプライシングによってmRNAに残される塩基配列部分です。エクソンはコーディング領域(CDS)と非翻訳領域(UTR)で構成されており、タンパク質の合成に直接的に関与します。スプライシングの過程で、mRNA前駆体からイントロンが取り除かれた後、残されたエクソンが結合されて成熟したmRNAが生成されます。この成熟したmRNAは、細胞内でタンパク質合成に使用されます。エクソンは、遺伝子の機能やタンパク質の特性に重要な役割を果たします。
  2. イントロン: スプライシングによってmRNAから除去される塩基配列部分。非コーディング領域で、遺伝情報の調節や多様性に関わっています。

エクソンの役割

  1. コーディング領域 (CDS):エクソンの塩基配列のうち、アミノ酸に翻訳される塩基配列領域を指す。
  2. 非翻訳領域 (UTR): 翻訳されないエクソンの塩基配列部分で、mRNAの安定性や翻訳の効率を調節します。5′ UTRは開始コドンより上流に、3′ UTRは終止コドンより下流に位置します。

スプライシングとRNA成熟

  1. タンパク質をコードしないRNA(例: 転移RNA、リボソームRNA)も、成熟する過程でスプライシングを受けます。この過程では、特定のエクソンが残され、成熟した機能的RNAが生成されます。

遺伝子の構造と機能の多様性

  1. スプライシングの多様性: 異なるスプライシングのパターンにより、一つの遺伝子から複数の異なるmRNAが生成され、それに応じてさまざまなタンパク質が生産される可能性があります。
  2. 進化と適応: スプライシングによるエクソンとイントロンの柔軟な組み合わせは、真核生物の進化において遺伝子の機能の調節と多様性を高める重要な機構です。

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