CRISPR/Cas9

CRISPR座位は、配列決定された細菌の40%、および配列決定された古細菌の90%にみられる。侵入した外来性DNAは、Cas9ヌクレアーゼにより切断された後、捕捉され、保存された反復配列により挟まれたスペーサー配列形態をとってCRISPR座位に取り込まれる。生じたスペーサーは、短鎖CRISPR RNA(crRNA)を産生する鋳型として機能する。このcrRNAはトランス活性化型crRNA(tracrRNA)と共に複合体を形成してガイド鎖として機能し、Cas9ヌクレアーゼを相補的な侵入DNAへと配向する。DNAに結合したCas9タンパク質は、”crRNA相補鎖” と反対鎖をそれぞれNHNおよびRuvC1様ヌクレアーゼドメインを介して切断する。CRISPR-Cas9 技術を利用した標的ゲノム編集は、エンドヌクレアーゼと、短鎖ガイドRNAといった2つの要素から構成される。Cas9ヌクレアーゼは2つのDNA切断ドメイン(RuvC1とHNH様ヌクレアーゼドメイン)を保有し、これが二本鎖のDNAを切断して二本鎖切断(DSB)を誘導する。gRNA(ガイドRNA、sgRNA)は設計された単鎖キメラRNAであり、細菌性tracrRNAの足場機能と細菌性crRNAの特異性を併せ持つ。gRNA(ガイドRNA、sgRNA)の5’末端側の最後の20塩基はホーミング装置として働き、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)の直前に位置する特異的DNA標的部位へRNA-DNA塩基対形成を介してCas9/gRNA複合体を動員する。

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