バイオピリン受託解析

ストレスは精神疾患にとどまらず、高血圧などの様々な心身症原因にもなると言われています。 バイオピリン検査は、世界で初めて、精神疾患につながる心理的ストレスを数値化できる検査方法として注目されています。

サービス概要

〇バイオピリンとは 生体は酸素を利用してエネルギーを生成しますが、その過程で活性酸素が発生し、DNAや細胞を傷つけて臓器障害を引き起こします。このため、生体内では様々な抗酸化物質を合成、または外部から摂取することで活性酸素から体を守っています。しかし、これら抗酸化物質と活性酸素のバランスが崩れると酸化ストレスが生じ、動脈硬化、がん、糖尿病、アルツハイマー病、パーキンソン病、老化現象、慢性炎症疾患などを引き起こすと考えられています。 胆汁色素の一種であるビリルビンは、生体内において強力な低分子抗酸化物質として作用しています。ビリルビンはビタミンなどの抗酸化栄養素と異なり、外部からの摂取による濃度の変化がほとんど無く、血中や細胞中に一定程度存在します。ビリルビンはその分子構造中に水素結合を持ち疎水性から親水性への相互変換が容易であるため、細胞膜を自由に通過し、血液循環系だけでなく、さまざまな組織や細胞内にも存在することが示されています。 生体内で活性酸素が発生すると、HO-1が産生/活性化されヘムが分解しビルベンジン、ビリルビンへと順次変換されていきます。活性酸素によって誘導されたビリルビンや血中や細胞中に一定量存在するビリルビンが活性酸素と反応すると、酸化反応を起こしバイオピリン(Biopyrrin)が生成され尿中に排出されます。このバイオピリンはビリルビンに還元されず速やかに尿中に排出されるため、尿中バイオピリン濃度は酸化ストレスにより消費されたビリルビン量を反映すると考えられています。この様な特性から、尿中バイオピリンは生体内の酸化ストレス状態を示すリアルタイムな指標として期待されています。

〇メンタルストレスとバイオピリン 心理的ストレスがかかった状態において尿中バイオピリンが増加することが基礎・臨床研究の両面から示されています。このことから尿中バイオピリンは心理的負荷を受けた際の生体反応を測定するストレスマーカーとしても応用されています (Hirai et al., 2010; Miyashita et al., 2006; Mourad and Gaballah, 2023; Novio et al., 2012; Yamaguchi et al., 2002; Zhang et al., 2023)。 近年、アメリカ産業衛生学会誌においてメンタル・フィジカルストレスが高いとされる職種において尿中バイオピリンが健常対象群に比べ2倍以上高く、Occupational stress index(海外で一般的に行われるストレスチェック)とも相関することが報告されたことから、従業員に対する新たなストレス検査方法としても注目されいます(Mourad and Gaballah, 2023)。 更に、ストレスと深く関係があると考えられているうつ病や統合失調症で尿中バイオピリン濃度が上昇していることも報告されています (Miyaoka et al., 2015; Miyaoka et al., 2005)。特に統合失調症ではその発症リスク状態(ARMS)で尿中バイオピリン濃度が上昇し始め、精神症状の急性期に特に高く、寛解期に向けて低下することも報告されていることから、尿中バイオピリンは統合失調症モニターマーカーとして応用できる可能性も示唆されています (Wake et al., 2022; Yasukawa et al., 2007)。

サンプル種類

尿サンプル

サービス種類

〇バイオピリンインデックスTMの3つのコース1:研究受託バイオピリンインデックスTM尿に含まれるバイオピリン測定に誤差を与える可能性のある因子を検査した後、最適化された測定方法で尿中バイオピリン濃度を測定し、クレアチニン濃度で補正することで尿濃縮希釈等の影響を補正します。2:研究受託バイオピリンインデックスTM トライアル最適化された測定方法によって尿中バイオピリンを測定し、クレアチニン濃度によって尿濃縮希釈等の影響を補正します。(試験的にバイオピリンを測定したい方にお勧めです。)3:研究受託バイオピリンインデックスTM プレミアムO2ラジカル/H2O2 のマーカーでもあるバイオピリンと、OHラジカルのマーカーである8-OHdGを測定することで、ストレスによって発生する活性酸素をより精密に測定します。尿濃縮や希釈の影響をクレアチニンで補正し、更に測定に測定に誤差を与える因子も精査します。(ご相談に応じ、8-OHdG以外とは異なる免疫系成分への変更も可能です。)※「バイオピリンインデックスTM」は、株式会社Izumo Bioscience社の商標です。 Izumo Bioscience社保有特許 特許第6737995号 :【発明の名称】精神疾患発症危険状態の診断用バイオマーカー 特許第6811507号 :【発明の名称】バイオピリンの分解防止剤 特許第7461037号 :【発明の名称】睡眠障害を判定するためのバイオマーカー  株式会社イズモバイオサイエンスのホームページ : https://cpk.jp/conference/80/company/75

解析法(図)

解析法

〇バイオピリンインデックスTM バイオピリンの測定は分子サイズが小さいため、サンドイッチELISA法ではなく、競合法で行われます。また、尿は濃縮の影響を受けやすいことから、バイオピリンの測定値はクレアチニン補正がなされバイオピリン / クレアチニン比 (u/L若しくはumol/L)で報告されるのが一般的です。バイオピリンインデックスTMでは精密に測定するためにクレアチニンによる補正だけでなく、バイオピリン分解防止剤などの特許技術に加え、アーチファクトになる阻害因子を事前に検査しバイオピリンの精密測定を行います。 研究受託バイオピリンインデックスTM プレミアムではクライアント様のご要望に合わせてバイオピリンと共に変動することが報告されている (Mourad and Gaballah, 2023; Wake et al., 2022)FLC若しくは8OHdGを測定します。

納期

検体到着より約1ヶ月

備考


バイオピリンインデックスTMの受託費用

研究受託バイオピリンインデックスTM:バイオピリン+クレアチニン+測定阻害要因の検査
BB22006-S 研究受託バイオピリンインデックスTM
(20検体まで)
¥309,800
BO22007-S 研究受託バイオピリンインデックスTM追加
(21検体以上の場合、1検体あたり)
¥14,980

研究受託バイオピリンインデックスTM トライアル:バイオピリン+クレアチニン
BB22006-B 研究受託バイオピリンインデックスTM トライアル
(20検体まで)
¥179,800
BO22007-B 研究受託バイオピリンインデックスTM トライアル追加
(21検体以上の場合、1検体あたり)
¥8,480

尿サンプル回収用容器に関しまして:バイオピリンの分解防止剤を含む
BI-01 尿サンプル回収用容器セット
(20検体分)
¥25,000
BI-02 尿サンプル回収用容器セットの追加分
(21検体以上の場合、1検体あたり)
¥1,000
※ 尿サンプル回収用容器セットには、バイオピリンの分解防止剤が含まれています。

使用例・アプリケーション

〇バイオピリンインデックスTMの解析事例 解析1 : ヒト介入試験 尿中バイオピリンが高い被験者を対象に、自律神経に作用すると予測される健康補助食品を接種してもらったところ、バイオピリンが低下する傾向があることを確認。(In prep) 解析2 : 疾患研究 精神疾患前駆状態であるARMSの患者の尿中バイオピリン濃度を測定した結果、既に上昇し始めていることを確認。(Wake 2022)

参考資料

Hirai, N., Horiguchi, S., Ohta, M., Watanabe, M., Shioji, I., Ohnishi, A., 2010. Elevated urinary biopyrrin excretion and oxidative bilirubin metabolism during 24-hour ultramarathon running. Rinsho Byori 58, 313-318. Miyaoka, T., Ieda, M., Hashioka, S., Wake, R., Furuya, M., Liaury, K., Hayashida, M., Tsuchie, K., Arauchi, R., Araki, T., Shioji, I., Ezoe, S., Inoue, K., Yamaguchi, T., Horiguchi, J., 2015. Analysis of oxidative stress expressed by urinary level of biopyrrins and 8-hydroxydeoxyguanosine in patients with chronic schizophrenia. Psychiatry Clin Neurosci 69, 693-698. Miyaoka, T., Yasukawa, R., Yasuda, H., Shimizu, M., Mizuno, S., Sukegawa, T., Inagaki, T., Horiguchi, J., 2005. Urinary excretion of biopyrrins, oxidative metabolites of bilirubin, increases in patients with psychiatric disorders. Eur Neuropsychopharmacol 15, 249-252. Miyashita, T., Yamaguchi, T., Motoyama, K., Unno, K., Nakano, Y., Shimoi, K., 2006. Social stress increases biopyrrins, oxidative metabolites of bilirubin, in mouse urine. Biochem Biophys Res Commun 349, 775-780. Mourad, B.H., Gaballah, I.F., 2023. Studying the Association Between Occupational Stress and Urinary Levels of Oxidative Stress Biomarkers (8-OHdG and Biopyrrins) in Brickfield Workers. J Occup Environ Med 65, 60-66. Novio, S., Nunez, M.J., Ponte, C.M., Freire-Garabal, M., 2012. Urinary biopyrrins: potential biomarker for monitoring of the response to treatment with anxiolytics. Basic Clin Pharmacol Toxicol 111, 206-210. Wake, R., Araki, T., Fukushima, M., Matsuda, H., Inagaki, T., Hayashida, M., Hashioka, S., Horiguchi, J., Inagaki, M., Miyaoka, T., Oh-Nishi, A., 2022. Urinary biopyrrins and free immunoglobin light chains are biomarker candidates for screening at-risk mental state in adolescents. Early Interv Psychiatry 16, 272-280. Yamaguchi, T., Shioji, I., Sugimoto, A., Yamaoka, M., 2002. Psychological stress increases bilirubin metabolites in human urine. Biochem Biophys Res Commun 293, 517-520. Yasukawa, R., Miyaoka, T., Yasuda, H., Hayashida, M., Inagaki, T., Horiguch, J., 2007. Increased urinary excretion of biopyrrins, oxidative metabolites of bilirubin, in patients with schizophrenia. Psychiatry Res 153, 203-207. Zhang, W., Zhang, X., Yan, D., Wang, G., Wang, Q., Ren, X., Liu, T., 2023. Establishment of insomnia model of chronic unpredictable stress in rats. Heliyon 9, e18338.

アナテック,ストレス,尿検査,イズモバイオサイエンス,診断用バイオマーカー,バイオピリンインデックス