サービス内容

ゲノム編集受精卵作製受託サービス

業界初!ゲノム編集受精卵作製サービス。納品物はゲノム編集を施したマウス受精卵のみ。お客様側では受け取ったゲノム編集後の受精卵をご自身のSPFマウスに移植しますので、お客様の施設ですぐにF0解析が可能になります。

価格 :395,000 円(税別)~ 納期 : 14営業日~

ゲノム編集受精卵作製受託サービスのフローチャート
  1. 人工授精による受精卵調整
  2. エレクトロポレーション法によりCas9/crRNA/tracrRNAを受精卵に導入
  3. 培養(18hr程度)
  4. 2細胞期へと発生した受精卵を冷蔵。顧客へ宅配便

ゲノム編集マウス作製受託サービス

セツロテックの技術により、低コスト、短納期でゲノム編集マウスを作製いたします。また、セツロテックでは自社でマウスを管理しており、ゲノム編集マウス作製に対する様々なニーズにお応えいたします。

価格 : お問い合わせください。

納期 : 2か月~

ゲノム編集マウス作製のフローチャート
  1. 人工授精による受精卵調整
  2. エレクトロポレーション法によりCas9/crRNA/tracrRNAを受精卵に導入
  3. 培養(18hr程度)
  4. 仮親(偽妊娠マウス)の卵管へ移植
  5. 19日後出産。必要に応じ帝王切開
  6. 3週齢になった時点で、耳片からゲノムDNA調整。配列解析によりゲノム編集の成否を確認
  7. ゲノム編集マウスを顧客へ宅配便

ゲノム編集ラット作製受託サービス

げっ歯類動物であるラットは、 マウスより大きく、様々な病気に対してより耐性があります。Sprague-DawleyラットとWistarラットは2つの最も頻繁に使用されるラット系統です。 セツロテックでは、実験用のゲノム編集ラットをオーダーメードで作出したします。

価格 : お問い合わせください。 納期 : お問い合わせください。

ゲノム編集ブタ作製受託サービス

セツロテックの研究チームでは、世界に先駆けてゲノム編集ブタの作出に成功しています。古くからブタは生理学的、解剖学的にヒトと比較的近いとされ、例えばヒトの臓器と同等の大きさを持ち、実験動物として注目されてきました。セツロテックでは、実験用のゲノム編集ブタをオーダーメードで作出したします。

価格 : お問い合わせください。 納期 : お問い合わせください。

ゲノム編集培養細胞作製受託サービス

お客様がお持ちの任意の細胞に対し、特定塩基配列部位の欠損、点変異、長鎖DNAの挿入などをゲノム編集により加工するサービスです。

価格 :お問い合わせください。 納期 : 3ヵ月~

ゲノム編集培養細胞作製受託サービスのフローチャート
  1. 【ベクター構築ステップ】 お客様より培養細胞のストックと培養プロトコールをお送りいただきます。
  2. 導入するベクター等を構築します。
  3. 【ゲノム編集ステップ】 培養細胞を起こし状態のよいタイミングで弊社独自の方法によりゲノム編集を実施します。
  4. 抗生物質によりクローンをセレクションします。
  5. 【ジェノタイピングステップ】 クローンごとにジェノタイピングを行いクローンを絞り込み、当たりクローンのシーケンスを行います。
  6. ご希望のクローンを納品します。

こんなニーズはありませんか?

  • 自分が研究しているテーマに関連するすべての候補遺伝子のノックアウトマウスを作りたい
  • 一度に10遺伝子を欠損させたノックアウトマウスを作ってみたい
  • 2 kb、3 kbもの長い外部DNAを挿入したノックインマウスを作りたい
  • いろいろなfloxマウスを作りたい

難しいテーマもご相談ください。最適なソリューションをご提供させていただきます。

製品仕様

技術内容

受精卵エレクトロポレーション法(GEEP 法)とは、Cas9 タンパク質及びgRNA といったゲノム編集ツールをエレクトロポレーションによって受精卵に導入する方法です。このGEEP法ではCRISPR/Cas9 ゲノム編集ツールをハイスループット・低コストかつ、ダメージの少ないかたちで受精卵に導入することができるため、例えば、遺伝子改変マウスの作製が非常に簡便になり、安価に提供することができます。従来、遺伝子改変マウスを作製する目的には、マイクロインジェクション法が主に用いられます。マイクロインジェクション法は、ガラスキャピラリーという非常に細いガラス管を用いて、顕微鏡下でCRISPR/Cas9 ゲノム編集ツールを受精卵一つ一つに注入する方法で、操作技術が求められるほか、専用の設備が必要です。これに比べてGEEP法では、必要な技術は受精卵を電極に並べることのみです。加えて、受精卵を一つ一つ操作する煩雑な作業を介すことなく、複数個(20 個~ 200 個)の受精卵へ同時にゲノム編集ツールを導入することができます。このような新たな技術を活用することで、人工受精後の卵が新鮮なうちに、短時間で均一な条件下で、低侵襲にゲノム編集を行えるというメリットを産み出し、高効率でゲノム編集生物を得ることが期待できます。また、マウスのみならずブタへのGEEP法の応用も可能となりました。

比較表
セツロテック 他社
ゲノム編集マウス作製法 受精卵エレクトロポレーション法 (GEEP法)受精卵エレクトロポレーション法(GEEP法) マイクロインジェクション法 マイクロインジェクション法
100コの受精卵の取扱時間 15分以内 120分以上
ゲノム編集生物の発生率 高い 中程度
ノックアウトマウス
ノックインマウス テスト テスト
多因子疾患モデル生物
ゲノム編集受精卵での納品
F0解析
ブタなど他の哺乳類のゲノム編集
コスト 安い 高い

100個の受精卵を操作した時の比較

セツロテックの技術 /受精卵エレクトロポレーション法
ステップが少なく単純
他社(従来)の技術 /マイクロインジェクション法
ステップが多く複雑
デザインポリシー
  • 1. 設計はお客様のご要望を伺い、弊社テクニカルサポートよりデザインをご提案いたします。弊社では、目的遺伝子全体を欠損するための情報が無い場合がございます。そのため、お客様と話し合いを重ね、お客様にデザイン承認を得て実際の作業を進めさせていただきたく存じます。

  • 2. 遺伝子欠損受精卵/遺伝子欠損マウスに関して
    ・弊社では、お客様と合意のあった場所にデザインを行います。
    ・お客様の希望される設計場所が全くない場合弊社からいくつかのご提案をさせて頂きます(例a~d))。随時お客様のご要望をお聞きし、デザインを決定致します。

    a) 目的遺伝子の開始コドンを含むエクソンをターゲットに選ばせて頂きます。
    b) 目的遺伝子が遺伝子ファミリーの場合、保存領域をターゲットに選ばせて頂きます
    c) スプライシングバリアントが報告されている場合は、スプライスされないエクソンをターゲットに選ばせて頂きます(スプライシングバリアントがある場合、お客様の期待するノックアウトマウスにならない場合がございます。ご容赦頂きますようお願い致します。)
    d) 参考文献がある場合、それをもとにターゲットを選ばせて頂きます。
    ・遺伝子欠損の場合のデザイン設計は、目的の上流と下流に、両方の切断部位を(場合により片方)エクソン内に設計します。仮に、切断効率が悪い場合でもindelによりフレームシフトが期待できるためです。ただ、フレームシフトを誘導できるかどうかはお約束できかねます。ご容赦頂きますようお願い致します。
    ・遺伝子欠損マウス作製では、ジェノタイピング(PCR/シークエンス解析)結果をマウス搬出時にマウス個体解析結果報告書としてお客様にお返しします。(繁忙期は搬出時に速報でお知らせします。後に、マウス個体解析結果報告書をお返しする場合があります。ご容赦頂きますようお願い致します。)
    ・ジェノタイピング解析により欠失/indelによるフレームシフトを確認しますが、これらの結果はタンパク質の欠損を保証するものではありません。お客様ご自身にてウエスタンブロット解析等を行って頂きますようお願い致します。
    ・予備実験(オプションサービス)をお申し込み頂いたお客様には、目的遺伝子切断のために上流と下流に2か所ずつデザインを設計します。(ブラストシスト解析結果より、実際に切断に使用するcrRNAを決定して頂きます。4本のcrRNAを設計しますが、実験に使用するのは2本となります。最終的なデザイン設計はお客様にご判断頂きます。)
    ・予備実験(オプションサービス)を申し込まれたお客様には、ブラストシスト解析結果をお返しする際に成功率をお知らせいたします。しかし、予備実験をお申し込み頂かなかったお客様には、成功率は保証できかねます。ご容赦頂きますようお願い致します。

  • 3. 遺伝子置換/遺伝子置換マウスの作製に関して
    ・弊社では、お客様と合意のあった場所にデザインを行います。
    ・お客様の希望される場所が限定的であった場合、crRNAの設計が難しい場合があります。難しい場合とは、a) in silicoで設計が可能かどうか確認しますが、b) 切断効率が悪い場合です。このような場合であってもご要望により実施が可能です。
    ・お客様からご要望があれば、同時に制限酵素サイトの共導入も検討いたします。ただ、ご希望に添えない場合もございます。ご容赦頂きますようお願い致します。

  • 4. コンディショナルマウスの作製に関して
    ・弊社では、お客様と合意のあった場所にデザインを行います。
    ・上流側(下流側)の挿入実験を行い、挿入が確認出来たマウス(F0マウス)の仔(F1マウス)の受精卵を用いて下流側(上流側)の挿入実験を行います。両側に挿入が確認された仔(F2マウス)の納品または、その仔(F3マウス)の納品をします。
    ・作製にお時間を頂くため、段階を経るごとに、簡単でございますがご報告差し上げます。
    ・作成にお時間を頂くため、お申込みが無くとも、予備実験を行わせて頂きます
    ・作製に段階を踏むため、場合により当初設計したcrRNAの切断が悪い場合があり使えない場合がございます。その場合は、弊社からご連絡なくデザインを新しく設計し、使用する場合がございます。ご連絡が前後する場合がございます。ご容赦頂きますようお願い致します。

受精卵グレード表

弊社で作製したゲノム編集マウス受精卵は、2細胞期での形態によってグレード付けを行い、お届けするゲノム編集マウス受精卵を選別しております。また、ゲノム編集マウス作製時も、同様の評価を行い、グレード1~3の受精卵のみを移植しております。

ゲノム編集マウス受精卵(2細胞期) 自社グレード表
採卵・媒精後 22~24時間後 2細胞期

お届けするゲノム編集受精卵処分
グレード1グレード2グレード3グレード4グレード5

★★★

★★


×

××
卵割球
均等
卵割球
均等
卵割球
不均等
卵割球
均等/不均等
卵割球
均等/不均等
フラグメンテーション
なし
フラグメンテーション
10%以下
フラグメンテーション
なし/10%以下
フラグメンテーション
10-50%未満
フラグメンテーション
50%以上

* フラグメンテーション:細胞がくずくずに壊れてしまっているような状態
(ヒト胚 Veeckの分類を参考にしています)

よくある質問

ゲノム編集受精卵について

ゲノム編集受精卵で引渡しされる受精卵数はどのくらいですか。
最低単位で100個以上となります。それ以上ご希望の場合は応相談となります。
ゲノム編集受精卵作成では、マウスの種類を問わず受精卵を100個以上作成してくれるのでしょうか。
お客様のお持ち込み、特殊なマウスの使用をご希望の場合、恐縮ですが採卵数の保証はできかねます。お客様にデータがなければ、予備実験用のマウスを提供して頂くこととなります。詳細はお問合せください。
ゲノム編集受精卵作成に使用されるマウスの数・週齢を教えて下さい。
ゲノム編集受精卵100個を作成する際に、弊社で最も実績のあるC57BL/6Nであれば、メスマウス4週齢を10匹・オスマウス8週齢を2匹使用しております。その他のマウスについては、サイズや性成熟の時期により、柔軟に対応しています。
ゲノム編集受精卵の輸送は、冷蔵のほうがダメージが少ないようだが対応可能ですか?
冷凍、冷蔵、両方に対応可能です。ただし、冷蔵の場合は冷蔵開始後72時間以内の移植が必要です。目安として、到着日あるいは到着翌日(午前)までが移植可能時間となります。冷蔵は0.5mlのチューブで行っています。
ゲノム編集受精卵を冷凍で輸送できるでしょうか。
冷凍胚につきましては、弊社でまだ検証中の段階でございまして、以下の条件にご同意頂く必要がございます。 ・凍結胚の送付については、冷蔵胚と同等の品質かどうか検証の途中であること ・凍結胚が到着後、1か月以内に胚移植を実施して頂けること ・胚移植後、1か月以内に受精卵の生存率とマウスの出生率をご報告頂けること ・凍結胚の解凍プロトコールはセツロテックの指示に従って頂くこと ・頂いたデータは、セツロテックの技術資料として発表させて頂く場合があること ・凍結胚に万一のトラブルがあった場合、無償で改めて冷蔵胚を送付させて頂くこと
冷蔵保存はどのような方法に則って行っているのですか?
熊本大学CARD(Center for Animal Resources and Development)に則っています。以下からご確認下さい 2細胞期胚の冷蔵保存・輸送について
2Cellのステージで輸送できますか?
2cell stageの方が安定なので、2 cell ステージで輸送です。
日曜日に発送できますか?(火曜日に移植したい)
追加のお見積りになりますが、日程により対応は可能です。詳細はお問い合わせ下さい。

ゲノム編集マウスについて

ゲノム編集マウスは、何匹以上の引渡しとなりますか。
最低数については、恐縮ですが匹数を保証しかねます。受精卵作成100個の注文で最高20匹前後となり、それ以上をご希望の場合は、受精卵の発注数を増やすなど応相談となります。
エクソンなど大きな領域を飛ばすようなノックアウトマウスはできますか?
エクソンなど大きな領域を飛ばす場合は、二つのgRNAを共導入することで二カ所切断を引き起こし、間のエクソンなどを飛ばします。5kb程度までは問題なく起こります。場合によっては20kbでも飛ぶことが確認できています。
トランスジェニックマウスにも対応できますか?
トランスジェニックマウスは現時点では対応していません。
ノックインマウスの納期を教えてください。
納期は最短3ヶ月です。再実験が必要な場合は、6ヶ月、9ヶ月となっていきます。納品するのは、ファウンダー世代(F0)マウスです。目的とする変異が導入されているF0マウスをお送りします。F1、F2マウスをご希望の場合、別途ご相談ください。

マウスの種類等について

マウスの系統はB6のほか、何に対応できますか?輸送などで破損してしまう系統を懸念しています。
 B6などの純系、B6D2F1などのハイブリッド系、ICRなどのアウトブリッドでも実績があります。ただ、輸送をテストしたのはB6、B6D2F1、ICRです。
ゲノム編集受精卵を作成するマウスと仮親として使うマウスを教えて下さい。
ゲノム編集受精卵を作成するマウスは、C57BL/6Nが最も実績が多くお勧めしています。当然、別のマウスの使用をご希望の場合はご用意させ頂きますが、入手までお時間を頂くことがございます。仮親マウスは原則としてICRマウスを使用しています。
仮親マウスに胚移植するとき、受精卵をいくつ移植すればいいですか。
参考までに、弊社では片腹に15個ずつ、合計で30個を標準として移植しております(生まれてくるのは、そのうちの10匹/腹ほどとなります)。
研究チームでの経験では、少し多めに入れた方が着床の具合が良いようです。
ただ、厳密なプロトコールはなく、現場研究者の実験経験や移植する総受精卵数に応じ柔軟に対応しています。
移植経験が豊富な研究者の方であれば、現在お使いのプロトコールで問題ございません。

代金について

マウス作製依頼した場合の代金の支払い方法を教えて下さい。
マイルストーン型支払(作業工程ごとに料金を分けてお支払頂く方式)となります。例えば、一般的なゲノム編集マウス作製では、代金支払いは以下の2回分けられます。ゲノム編集受精卵の生存を確認し、マウスに胚移植した段階で作業報告書・請求書を発行し、ゲノム編集受精卵作製の代金をお支払頂きます。また、ゲノム編集マウスを出荷した段階で、作業報告書と請求書を発行し、残額をお支払頂きます。
受精卵、マウスの送料はどの程度になるのでしょうか?
受精卵については送料が含まれています。マウスについてはお見積りさせて頂きます(¥50,000~)。

ご準備頂く書類等について

ゲノム編集実験を委託する際に必要となる添付書類を教えて下さい。
所属機関の承諾印と承諾番号の記載されている、遺伝子組換え実験計画書と動物実験計画書の添付が必要となります。書式はご依頼者様の所属機関のものをご利用下さい。所属機関が、ゲノム編集は遺伝子組換えに当たらないとの見解であれば、遺伝子組換え実験計画書の添付は必要ありません
所属機関の承諾印と承諾番号の記載されている、遺伝子組換え実験計画書と動物実験計画書は必ず用意しなければならないでしょうか。
原則、遺伝子組換え実験・動物実験の承認書および計画書をお送り頂く必要があります。やむを得ない事情でご準備できない場合は、お気軽にご相談下さい。弊社にて必要事項をお伺いし承認書・計画書に代わる書類を作成し、お客様ご所属機関の各種実験の安全主任者にご捺印の上、ご返送頂くなどのご提案をさせて頂きます。

作製実績について

2018年8月現在までの実験実績を教えて下さい
弊社研究チームでは、ノックアウトマウスについては50件以上実験しており、成功しています。ノックインマウスでは10件以上の実験実績があります。コンディショナルノックアウトマウスについては、10件弱の実験実績があります。
塩基置換ノックインマウス作製実績を教えてください。
2018年8月現在、当社研究チームでは約10件の1塩基置換を実施し、すべての1塩基置換マウスが作製できております。しかしながら、うち一件は3度の実験を必要としました。成否を決定しているのはcrRNA配列です。切断しやすい配列が、希望される塩基のそばにあれば、塩基置換がうまくいく可能性が上がります。
 QAに、ノックインがうまく行かない場合に、3回実験を行ったケースがあるというコメントがありますが、その場合追加料金が必要となるのですか。
ノックインマウスは、納期が製造から3カ月が原則ですが、再実験により6か月、9ヶ月と延びていきます。再実験の追加費用は戴きません。ただ、できるまで実験を続けることは保証しておらず、弊社からお断りさせて頂くことがございます。
一度にいくつの遺伝子破壊ができますか。
同時に3つの遺伝子を破壊した経験があります。変異導入も可能と思いますが、2018年8月現在、確実にできるとはお答えできません。
 floxマウスの作製実績。その場合のゲノム編集を使った方法はどのようなものですか。flox動物作製にどれくらいの期間が必要ですか。
2018年8月現在、floxマウスを5系統作成しました。 作製方法は、まずloxPを1箇所導入したマウスを作成しておき、そのマウスを使用して得られた受精卵(loxPを1つ保持)に2つめのloxPを導入しています。同時に2箇所loxPを導入する実験を何度か試しましたが、2つの切断箇所のあいだのゲノムDNAが欠失してしまいました。 作製期間は約11ヶ月からとなります。
 ssODNの長さは最長で何kbでワークしていますか?
 ssODN(合成オリゴ)では37bpのloxPの挿入が最長です。合成オリゴを使う場合、大抵の配列は挿入できます。なお、より長いDNA鎖の挿入についてはlssDNAの項目でご案内しております。是非、お気軽にご相談下さい。
 lssDNA( long single strand DNA ) の長さは最長で何kbでワークしていますか?
 lssDNAでは、自社でDNA鎖の精製をして約1.5kbの挿入が最長で、マウス個体化も成功しています。より長いlssDNAの挿入も可能と思われますので、是非、お気軽にご相談下さい。
エクソンなど大きな領域を飛ばすようなノックアウトマウスはできますか?
エクソンなど大きな領域を飛ばす場合は、二つのgRNAを共導入することで2か所切断を引き起こし、間のエクソンなどを飛ばします。5kb程度までは問題なく飛ばすことができますし、より長い領域を飛ばすことも承ることは可能です。詳細はお気軽にご相談下さい。
ゲノム編集受精卵作製の成功率はどの位でしょうか。
弊社指定条件において、遺伝子の欠損を生じるようなゲノム編集受精卵作製であれば、3回のトライ&エラーで成功率は99%となっています。1回の実験あたりでは、生存している受精卵のうち約7割でホモ変異体のゲノム編集が成功しています。ゲノム編集受精卵作成予備実験サービス(税抜き10万円)をお申し込み頂くことで、事前に実験成功率を測定することができます。これは、新規のゲノム編集実験や、当社で実績の少ないマウス胚を用いた受精卵作製の成功率を検証するための予備実験となります。シーケンスでガイドRNAの切断効率測定や、受精卵が胚盤胞に発生する効率や速度をin vitroで評価し、レポートを作製させて頂きます。詳細はお気軽にご相談ください。

gRNA設計等について

 gRNA、ドナーDNA等の設計委託は可能か?
 設計は基本料に含まれております。当方で設計し、ご確認後に製造開始の流れになります。
 crRNAの設計ができない場合はありますか?
設計できない可能性はありますが予測可能です。その場合は、下記フローの(iii)でお伝えいたします。なお、その場合、一切の費用は発生いたしません。
【研究受託までの流れ】 (i)  必要に応じてNDA締結 (ii)  お客様からの改変配列情報の提供 (例:遺伝子Aの344番目のセリンをアラニンに変更) (iii) 弊社で実験計画(crRNA配列の決定、組換えオリゴ配列の決定) (iv)  実験計画をお客様に提案 (v) 必要に応じて個別契約 (vi) 実験開始
実験で使用するドナーベクターの構造は事前に連絡してくれますか。
弊社の技術では、受精卵にCas9タンパク質とgRNAとtracrRNAを直接導入するため、ベクターは使用しません。ターゲット遺伝子名を教えて頂き、gRNAの設計をご提案し、ご承認を頂いてから実験に着手します。
弊社に依頼した場合には、研究室・研究機関で独自に使っているsgRNAは使用できませんか。
使用できます。配列情報を頂ければ、こちらで合成して実験に用います。
研究室・研究機関で独自に使っているcrRNA、sgRNAを使用したいときは、どのように輸送すればよいでしょうか。
凍結乾燥品での輸送をお願いします。凍結乾燥品での輸送が難しいようでしたら、次の条件でお願いします。
①Opti-MEMIで、
②濃度 2 ug/uLになるように溶かしてください。
③sgRNAかcrRNAかどちらかわかるように記入をお願いします。
④冷凍で輸送をお願いします。
⑤crRNAは、5-6uL程度あれば十分ですが、量も少ないので、念の為10uL冷凍送付いただければ安心です。

SPF等について

動物実験施設の基準を教えてください。
国の実験動物指針に従っております。 http://cms.db.tokushima-u.ac.jp/DAV/organization/10998/anex-HP/anex/aigo-c/aigo-c.html
SPFグレードで飼育しており、検査項目は以下のリンクの通りです。
http://cms.db.tokushima-u.ac.jp/DAV/organization/10998/anex-HP/anex/microbe/microbe%20-%202.html
検査は実験動物中央研究所に依頼しております。
ゲノム編集マウスを自己の研究機関に搬入するために、追加の微生物検査(モニタリング)を行ってもらえますか。
追加の微生物検査を行うことはできます。ただ、検査費用と、人件費をお願いしております。また、ご依頼を希望する検査実施機関をお申し出下さい。お申し出がない場合は、実験動物中央研究所に依頼致します。詳細な費用等は個別にお見積りをいたします。

培養細胞について

培養細胞のゲノム編集について、純化ステップの細胞を選び出す作業は具体的にどのように行うのでしょうか。
純化ステップの細胞を選び出す作業は、接着細胞と浮遊細胞で異なります。
接着細胞の場合、純化ステップは基本的にクローニングシリンダーによるシングルコロニーのピックアップを行います。
弊社独自技術のVIKING法では、遺伝子のノックアウト・ノックインには、主に抗生剤耐性遺伝子の挿入を伴うため、コロニーのピックアップが可能です。
また、耐性遺伝子の代わりに、蛍光タンパク質を用いることもでき、その場合にはFACS(セルソーター)による細胞の分取も可能となります。
浮遊細胞の場合、限界希釈法かシングルセル分注機(MICROJET Single Cell Printer)を使用してピックアップします。
上記の選別したコロニーからゲノムDNAを抽出し、サンガー法によるシーケンシングで、ゲノム編集による変異を確認します。

カルタヘナ法との関係について

ゲノム編集受精卵作製時に、点変異を導入するためにCas9-タンパク質導入時に,同時に変異を入れたオリゴDNAを導入していると考えられます。この場合,「細胞外において核酸を加工する技術であって主務省令に定めるもの」(通称法令名カルタヘナ法2条2項1号・施行規則2条柱書参照) にあたり、ゲノム編集受精卵はカルタヘナ法の規制対象となるのではないでしょうか。
「細胞外において 核酸を加工する技術」(同法施行規則2条柱書)ですが、この文章の前には「細胞、ウイルス又はウイロイドに核酸を移入して当該核酸を移転させ、又は複製させることを目的として」との記載があります。つまり、感染性をもつ何らかの細胞やウイルスをベクターとして利用する場合に限られています。
弊社の技術は単に核酸の断片を入れているに過ぎず、感染性をもつ何らかの細胞やウイルスをベクターとして使うことはありません。よって、カルタヘナ法の規制対象外であると認識しています。詳細は以下のリンクをご参照ください。 文部科学省:遺伝子組換えに関するQ&A(第二種使用等)

その他

使っているCas9には核移行シグナルはありますか?
Cas9に核移行シグナルは付いています。
納品物の検証方法を教えてください。
 F0マウスから抽出したゲノムに対してPCRを行い、増幅フラグメントのシーケンスをします。目的の塩基置換が導入されたことを確認します。F0マウスはヘテロになる確率が高いですが、場合によってはモザイク個体となる場合があります(ゲノム編集マウス作製では起こることがあります)。
対象遺伝子が致死遺伝子の場合、ホモKOは離乳前に死んでしまうので、ヘテロ体が取れないと難しいのでないでしょうか?
 ゲノム編集では優先的に遺伝子破壊(KO)が起こります。そのうち、ある程度の頻度でノックイン(KI)となります。従いまして、致死遺伝子の場合、目的マウスが取れにくいのは事実です。仮に、一方のalleleがKO、もう一方のalleleがKIの場合、マウスは生存するなら、取れる可能性が高いです。生存しない場合、人工授精法(IVF)を用いることでKI個体を取ることになります(要見積)。
受精卵エレクトロポレーション法はモザイク率が低いという事ですが、モザイクかどうかはどのように判断していますか?
個体からゲノムを調整して、PCRにて標的配列を増幅。増幅したフラグメントのゲノム編集パターンが何種類かで判断しております。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27474397
 新規のゲノム編集実験や、当社で実績の少ない特殊なマウス胚を用いた受精卵作成を依頼するために、事前の予備実験はできないでしょうか。
弊社では、ゲノム編集受精卵作成予備実験サービスをご提供させて頂いてます。この実験では、シーケンスでガイドRNAの切断効率の測定や、受精卵が胚盤胞に発生する効率や速度をin vitroで評価し、レポートを作成しています。標準納期は約2~3週間です。詳細はお問い合わせください。
保有遺伝子改変マウスのジェノタイピング解析を依頼することは可能でしょうか。
はい。承ります。マウスの尾部サンプルを冷凍でお送り頂き、解析結果をお返しいたします。詳細はお気軽にご相談下さい。

参考文献

  1. Hashimoto, M. and Takemoto, T*. Electroporation enables the efficient mRNA delivery into the mouse zygotes and facilitates CRISPR/Cas9-based genome editing. Sci. Rep. 5, 11315; doi: 10.1038/srep11315 (2015).
  2. Hashimoto M, Yamashita Y, Takemoto T*.Electroporation of Cas9 protein/sgRNA into early pronuclear zygotes generates non-mosaic mutants in the mouse. Dev. Biol. 418: 1-9 (2016).
  3. Tanihara F, Takemoto T*, Kitagawa E, Rao S, Do L, Onishi A, Yamashita Y, Kosugi C, Suzuki H, Sembon S, Suzuki S, Nakai M, Hashimoto M, Yasue A, Matsuhisa M, Noji N, Fujimura T, Fuchimoto Di, Otoi T*. Somatic cell reprogramming-free generation of genetically modified pigs. Science Advances. 2 (9) e1600803 (2016).
  4. Sawatsubashi S*, Joko Y, Fukumoto S, Matsumoto T, Sugano SS*. Development of versatile non-homologous end joining-based knock-in module for genome editing. Sci Rep. 2018 Jan 12;8(1):593.