PAM配列

PAM配列(Protospacer Adjacent Motif)は、CRISPR-Cas9システムにおいてCas9酵素が特定のDNAを認識し、切断するために必要な塩基配列です。

PAM配列の基本

  1. 機能と役割: PAM配列は、CRISPR-Cas9システムにおいてゲノム編集の標的となるDNA領域の特定に不可欠です。Cas9酵素がDNA二重鎖を認識し、正確な位置で切断を行うためのいわゆる「着陸地点」として機能します。
  2. 配列の多様性: PAM配列は、CRISPR-Cas9システムを提供する生物種によって異なります。例えば、Streptococcus pyogenes(S. pyogenes)由来のCas9酵素に対応するPAM配列は「NGG」ですが、他の生物種では異なる条件が必要な場合があります。

PAM配列の特定

  1. 配列表記: 「N」は任意の塩基(A、T、G、Cのいずれか)を表し、この任意の塩基の後に「G」が2つ続く配列がPAMとして機能します。
  2. 重要性: PAM配列は、CRISPR-Cas9システムが遺伝子編集を行う際に、DNAの特定の領域を正確に編集し、同時に非標的領域への誤った影響を避けるために、重要です。

応用と研究

  1. ゲノム編集: PAM配列の認識は、疾患関連遺伝子の修正、機能遺伝子の挿入、遺伝子機能のノックアウトなど、多岐にわたるゲノム編集技術に利用されます。
  2. 技術の発展: Cas9酵素以外にも、さまざまなPAM要件を持つCRISPR関連酵素が見つかっています。これにより、より柔軟なゲノム編集方法が可能になりました。

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