作製実績について

2019年8月現在までの実験実績を教えて下さい
弊社研究チームでは、ノックアウトマウスについては50件以上実験しており、成功しています。点変異ノックインマウスでは10件以上の実験実績があります。コンディショナルノックアウトマウスについては、10件弱の実験実績があります。
塩基置換ノックインマウス作製実績を教えてください。
2019年8月現在、当社研究チームでは約10件の1塩基置換を実施し、すべての1塩基置換マウスが作製できております。しかしながら、うち一件は3度の実験を必要としました。成否を決定しているのはcrRNA配列です。切断しやすい配列が、希望される塩基のそばにあれば、塩基置換がうまくいく可能性が上がります。すべての塩基置換ノックインマウス作製案件にて、予備実験により切断効率の実証を行っております。
QAに、ノックインがうまく行かない場合に、3回実験を行ったケースがあるというコメントがありますが、その場合追加料金が必要となるのですか。
ノックインマウスは、納期が製造から3カ月が原則ですが、再実験により6か月、9ヶ月と延びていきます。再実験の追加費用は戴きません。ただ、できるまで実験を続けることは保証しておらず、弊社からお断りさせて頂くことがございます。
 一度にいくつの遺伝子破壊ができますか。
同時に5つの遺伝子を破壊した経験があります。変異導入も可能と思いますが、2019年8月現在、確実にできるとはお答えできません。
floxマウスの作製実績。その場合のゲノム編集を使った方法はどのようなものですか。flox動物作製にどれくらいの期間が必要ですか。
2019年8月現在、floxマウスを5系統作製しました。 作製方法は、まずloxPを1箇所導入したマウスを作製しておき、そのマウスを使用して得られた受精卵(loxPを1つ保持)に2つめのloxPを導入しています。同時に2箇所loxPを導入する実験を何度か試しましたが、2つの切断箇所のあいだのゲノムDNAが欠失してしまいました。 作製期間は約11ヶ月からとなります。
 ssODNの長さは最長で何kbでワークしていますか?
ssODN(合成オリゴ)では37bpのloxPの挿入が最長です。合成オリゴを使う場合、大抵の配列は挿入できます。なお、より長いDNA鎖の挿入についてはlssDNAの項目でご案内しております。是非、お気軽にご相談下さい。
 lssDNA( long single strand DNA ) の長さは最長で何kbでワークしていますか?
lssDNAでは、自社でDNA鎖の精製をして約1.5kbの挿入が最長で、マウス個体化も成功しています。より長いlssDNAの挿入も可能と思われますので、是非、お気軽にご相談下さい。
 エクソンなど大きな領域を飛ばすようなノックアウトマウスはできますか?
エクソンなど大きな領域を飛ばす場合は、二つのgRNAを共導入することで2か所切断を引き起こし、間のエクソンなどを飛ばします。5kb程度までは問題なく飛ばすことができますし、より長い領域を飛ばすことも承ることは可能です。詳細はお気軽にご相談下さい。
 ゲノム編集受精卵作製の成功率はどの位でしょうか。
弊社指定条件において、遺伝子の欠損を生じるようなゲノム編集受精卵作製であれば、3回のトライ&エラーで成功率は99%となっています。1回の実験あたりでは、生存している受精卵のうち約7割でホモ変異体のゲノム編集が成功しています。ゲノム編集受精卵作製予備実験サービス(税抜き15万円)をお申し込み頂くことで、事前に実験成功率を測定することができます。これは、新規のゲノム編集実験や、当社で実績の少ないマウス胚を用いた受精卵作製の成功率を検証するための予備実験となります。シーケンスでガイドRNAの切断効率測定や、受精卵が胚盤胞に発生する効率や速度をin vitroで評価し、レポートを作成させて頂きます。詳細はお気軽にご相談ください。

参考文献

  1. Hashimoto, M. and Takemoto, T*. Electroporation enables the efficient mRNA delivery into the mouse zygotes and facilitates CRISPR/Cas9-based genome editing. Sci. Rep. 5, 11315; doi: 10.1038/srep11315 (2015).
  2. Hashimoto M, Yamashita Y, Takemoto T*.Electroporation of Cas9 protein/sgRNA into early pronuclear zygotes generates non-mosaic mutants in the mouse. Dev. Biol. 418: 1-9 (2016).
  3. Tanihara F, Takemoto T*, Kitagawa E, Rao S, Do L, Onishi A, Yamashita Y, Kosugi C, Suzuki H, Sembon S, Suzuki S, Nakai M, Hashimoto M, Yasue A, Matsuhisa M, Noji N, Fujimura T, Fuchimoto Di, Otoi T*. Somatic cell reprogramming-free generation of genetically modified pigs. Science Advances. 2 (9) e1600803 (2016).
  4. Sawatsubashi S*, Joko Y, Fukumoto S, Matsumoto T, Sugano SS*. Development of versatile non-homologous end joining-based knock-in module for genome editing. Sci Rep. 2018 Jan 12;8(1):593.