カルタヘナ法との関係について

ゲノム編集受精卵作製時に、点変異を導入するためにCas9-タンパク質導入時に,同時に変異を入れたオリゴDNAを導入していると考えられます。この場合,「細胞外において核酸を加工する技術であって主務省令に定めるもの」(通称法令名カルタヘナ法2条2項1号・施行規則2条柱書参照) にあたり、ゲノム編集受精卵はカルタヘナ法の規制対象となるのではないでしょうか。
ゲノム編集技術の利用により得られた生物に関しては各省庁より通知がでています(平成31年2月8日付け環自野発第190281号環境省自然環境局長通知令和元年10月9日付け元消安第2743号農林水産省消費・安全局長通知元受文科振第 100 号令和元年6月13日)。
弊社の点変異導入およびノックインは宿主にDNA(細胞外で加工した核酸)を移入しており、ゲノム編集受精卵はカルタヘナ法の規制対象となります。
ノックアウトに関しても、宿主にRNA(細胞外で加工した核酸)を移入しているため、最終的に得られた生物に該当核酸またはその複製物が含まれる場合または残存していないことが確認されていない場合は、カルタヘナ法における「遺伝子組換え生物等」に該当し、カルタヘナ法に基づく適切な措置を講じる必要があります。

参考文献

  1. Hashimoto, M. and Takemoto, T*. Electroporation enables the efficient mRNA delivery into the mouse zygotes and facilitates CRISPR/Cas9-based genome editing. Sci. Rep. 5, 11315; doi: 10.1038/srep11315 (2015).
  2. Hashimoto M, Yamashita Y, Takemoto T*.Electroporation of Cas9 protein/sgRNA into early pronuclear zygotes generates non-mosaic mutants in the mouse. Dev. Biol. 418: 1-9 (2016).
  3. Tanihara F, Takemoto T*, Kitagawa E, Rao S, Do L, Onishi A, Yamashita Y, Kosugi C, Suzuki H, Sembon S, Suzuki S, Nakai M, Hashimoto M, Yasue A, Matsuhisa M, Noji N, Fujimura T, Fuchimoto Di, Otoi T*. Somatic cell reprogramming-free generation of genetically modified pigs. Science Advances. 2 (9) e1600803 (2016).
  4. Sawatsubashi S*, Joko Y, Fukumoto S, Matsumoto T, Sugano SS*. Development of versatile non-homologous end joining-based knock-in module for genome editing. Sci Rep. 2018 Jan 12;8(1):593.