免疫系疾患
シェーグレン症候群
疾患概要
涙腺、唾液腺をはじめとする全身の外分泌腺に慢性的に炎症が起こり、外分泌腺が破壊されてドライアイやドライマウスなどの乾燥症状が出現する疾患。中年以降の女性が発症しやすいという特徴があり、目や口の乾燥の他、関節炎、甲状腺炎、間質性肺炎、慢性気管支炎、自己免疫性肝炎、胃炎、皮疹などを引き起こす。免疫のバランスが崩れることで発症すると考えられているが詳しいメカニズムは分かっていない。根本的な治療法は存在せず、対処療法が中心である。
関連遺伝子
RbAp48 | 細胞周期関連タンパクRbAp48はシェーグレン症候群の標的臓器である唾液腺にエストロゲン欠乏依存性にアポトーシスを誘導する因子とされている。 |
---|---|
Dcir | 樹状細胞の増殖を調節し、免疫系の恒常性維持に重要な役割を果たしている。自己免疫疾患の1つであるシェーグレン症候群にも関与している可能性が示唆されている。 |
IκB-ζ | 転写制御因子であるこの遺伝子を欠損させたマウスではシェーグレン症候群様の慢性炎症を自然発症することが報告されている。アポトーシスを抑制するはたらきをもっており、この遺伝子が欠損するとアポトーシスが過剰に誘導され炎症が誘導されると考えられている。 |