呼吸器系疾患 呼吸器系疾患

サルコイドーシス

疾患概要

全身臓器、眼、皮膚、神経など、全身のさまざまな部位に炎症が生じ、類上皮細胞肉芽腫という結節ができる疾患。男性よりも女性の発症者が若干多い。自覚症状がない場合が多い。病変の部位にかかわらず、発熱や体のだるさ、痛みなどの全身症状が現れる場合もある。なんらかの物質がTリンパ球の活動を活発にし、この細胞がつくりだす物質によりマクロファージ 細胞が刺激されるため発症すると考えられている。

関連遺伝子

BTNL2 HLA-DRB1遺伝子の近傍に位置する。この遺伝子にコードされるタンパクはイムノグロブリン・スーパーファミリーに属しており、T細胞活性経路でのCo-stimulatory分子として働いている。T細胞活性化とそれに続くサイトカイン産生を抑制していると考えられており、患者のBAL細胞に発現が認められるという報告がある。
IFNA17 プロテインキナーゼとオリゴアデニル酸シンテターゼの2つの酵素の産生を刺激する。この遺伝子の多型がIFN-αやIL-12産生亢進を通じて肉芽腫形成に関わっている可能性があると考えられている。
HLA-DRA 非自己(抗原)を識別する際に働くHLAの関連遺伝子。サルコイドーシスと関連が深いとされているクラスⅡ抗原領域に存在するHLA-DR抗原のα鎖をコードしている。