消化器系疾患 消化器系疾患

原発性胆汁性胆管炎

疾患概要

肝臓内にある胆管が自己免疫学的機序により破壊され、慢性的に肝臓内に胆汁が停滞してしまう疾患。なぜ胆管が破壊されてしまうかなどは分かっていない。停滞した胆汁により肝臓の肝細胞が破壊されると、徐々に肝硬変へと移行する。無症状の場合も多いが皮膚の痒みや黄疸、腹水などを引き起こすこともある。治療の基本は胆汁の停滞を改善し、肝硬変への進行を抑えるものや、疾患に伴って生じる症状および合併症に対する治療が存在する。

関連遺伝子

STAT4 海外ではこの疾患に関連することが報告されていたが、近年日本人においても関連することが確認された。シグナル伝達と転写の活性化という2つの機能を担い、IL12のシグナル伝達にも関与している。
ULK4 罹患患者において発現量が上昇していることが報告されている。α-チューブリンなどの細胞骨格成分のリモデリングに関与している可能性があり、それによって神経突起の分岐・伸長や細胞運動を制御していると考えられる。
KCNH5 罹患患者において発現量が上昇していることが報告されている。電位依存性カリウムチャネルに関与しているとされている。