消化器系疾患
クローン病
疾患概要
小腸や大腸などの粘膜に慢性的な炎症を引き起こす病気。腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じる。“炎症性腸疾患”の1つとされ、現在のところはっきりした発症原因は分かっていない。発症率は10万人に27人程度とされており、男性のほうが女性より2倍程度発症しやすい。栄養療法や薬物療法などが存在するが腸閉塞や穿孔、膿瘍などの合併症には外科治療が必要となる。
関連遺伝子
TNFAIP3 | TNFαに誘導され、ユビキチンを付加する機能と取り除く機能を両方持つ。クローン病の感受性遺伝子と考えられておりオートファジー(細胞自己消化)を調節し、免疫応答活性化と炎症亢進に寄与するヘルパーT 細胞の生死を決めている。 |
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ATG4B | 細胞質から液胞への輸送およびオートファジーに必要なシステインプロテアーゼをコードする。C末端アミノ酸を切断することでATG8タンパク質の結合と、オートファジーに必要なC末端でのグリシンの露出の役割を担う。 |
NOD2 | NOD2タンパクが細菌抗原を認識する細胞内レセプターで自然免疫において重要な役割を担っていることから、クローン病と関連が深いと考えられている。 |