
ベーチェット病
疾患概要
口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性 炎症性疾患。免疫の働きが過剰になって自身の体の組織を攻撃してしまう膠原病の一種と考えられているが、詳細なメカニズムは判明していない。日本をはじめ韓国、中国、中近東、地中海沿岸諸国に多く見られる。炎症と免疫の働きを抑えるステロイド剤や免疫抑制剤などの薬物療法が一般的。
関連遺伝子
IL1B | この遺伝子からコードされるIL-1βは炎症性サイトカインの一つであり、病原体に対する生体の免疫反応において重要な役割を担っている。患者ではIL-1βが上昇していることや、治療にIL-1β阻害薬が有効であることが報告されている。 |
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IL10RA | サイトカインIL10の細胞表面受容体で、IL10を介した抗炎症機能に関与し、炎症による過剰な組織破壊を抑制する役割を持つ。GWASにより、疾患感受性遺伝子として報告されている。 |
IL1A | この遺伝子にコードされるIL-1αは表皮に多く発現する炎症性サイトカインで、皮膚での生態防御に関与しているため、リスクアリルを2個保有する人では病原体に対しての皮膚のバリア機能が弱くなっていることが示唆されている。 |