Non-coding領域の解析サービス

セツロテックのターゲットは遺伝子だけではありません!

サービスの概要

ヒトやマウスゲノムの9割以上は、タンパク質をコードしないnon-coding領域によって占められています。これらは遺伝子発現を制御するために必須な領域であり、生命維持だけでなく疾患リスクにも大きく寄与します。
しかしながら広大なnon-coding領域の中から重要な箇所を見つけ出すには、情報解析やレポータアッセイなど煩雑な作業が必要であり、その研究のハードルが高いのが現状です。本サービスでは統合的ChIP-seqビッグデータ解析※により、お客様のニーズに合った重要なnon-coding領域を選定し、さらにそれらをゲノム編集したマウス作製までをご提供します。

※九州大学医学研究院 助教の 沖 真弥 氏が開発したデータベース、ChIP-Atlas (http://chip-atlas.org) を利用します。これは、国内外の論文で報告された数万件ものChIP-seq実験を網羅的に収集したデータベースであり、その膨大なデータを活用した統合解析により、重要な転写因子や修飾ヒストンが結合するゲノム領域を抽出します。詳しくは下記「統合的ChIP-seqビッグデータ解析とは」を参照。



こんな要求にお答えします

・ある遺伝子のエンハンサー領域を特定し、それを欠損させたい。
・Transcriptome実験で得られた複数の遺伝子の発現制御機構を知りたい。
・疾患と関連する多数のnon-coding SNPsの中から、優先順位をスコアリングしたい。またそれらを標的とした、疾患モデルマウスを作りたい。
・ChIP-seq やmethylome解析で得られた多数のピーク領域の中から、特長的な部位を抽出し、それらを欠損させたい。

下線部:統合的ChIP-seqビッグデータ解析により、転写因子結合、ヒストン修飾や、オープンクロマチン状態などを分析し、そのプロファイリングと優先順位付けを行います。

お客様よりお預かりするデータ

遺伝子リスト

・研究対象としている遺伝子(1〜数個)
・Transcriptome解析で発現変動する複数の遺伝子(1〜数百個)

ゲノム領域の座標

・疾患と関連するSNP(1〜数百個)
・ChIP-seq実験で得られた複数のピーク領域(1〜数万個)
・Bisulfite-seq実験で得られた複数の高/低メチル化領域(1〜数万個)


サービスの流れ

1) 上記データをお客様よりお預かりする

2) 統合的ChIP-seqビッグデータ解析

●遺伝子リストの場合
・お預かりした遺伝子座周辺に結合する転写因子や修飾ヒストンを解析。
・その結合プロファイルを元にエンハンサー領域を推定。

●ゲノム領域の場合
・お預かりしたゲノム領域に結合する転写因子や修飾ヒストンを解析。
・その結合プロファイルを元に、重要なゲノム領域だけを選別。

3) ゲノム編集マウスの作製

・欠損、点変異導入、レポータ挿入など

4) 実験結果のデータとゲノム編集マウスの納品

※本サービスでは 2) の統合的ChIP-seqビッグデータ解析までだけでも受託いたします。

料金

・統合的ChIP-seqビッグデータ解析 応相談

・ゲノム編集マウス(F0世代)

・沖 真弥 氏によるハンズオンセミナー
「公共ChIP-seqビッグデータの利活用術」 応相談

統合的ChIP-seqビッグデータ解析とは

九州大学医学研究院 助教の 沖 真弥 氏は、国内外の論文で報告された数万件ものChIP-seqとDNase-seq実験を網羅的に収集したデータベースChIP-Atlas (http://chip-atlas.org) を開発しました。ヒトやマウス細胞の実験データ数はそれぞれ約3万件を網羅し、のべ数億ものタンパク質-ゲノム相互作用データを収録しています。
 セツロテックでは 沖 真弥 氏の監修のもと、non-coding領域において重要な転写因子や修飾ヒストンが結合するゲノム領域を抽出します。そのため、興味の遺伝子群周辺に存在するエンハンサー領域をデータ・ドリブンに予測できます。また、興味のゲノム領域群の中から重要性の高いエレメントを抽出することができます。転写因子結合モチーフや進化的保存性などに依存した従来の手法よりも、より高い正確性が期待されます。



沖 真弥 氏のプロフィール

略歴

2007年 大阪大学 医学研究院 博士(医学)
2007年 – 現在 九州大学大学院 医学研究院 助教

専門

マウス発生学、幹細胞生物学、生物情報解析

主要業績(査読あり)

S. Oki* et al., Integrative analysis of transcription factor occupancy at enhancers and disease risk loci in noncoding genomic regions. bioRxiv, 262899 (2018).
K. Matsuda, T. Mikami, S. Oki et al., ChIP-seq analysis of genomic binding regions of five major transcription factors highlights a central role for ZIC2 in the mouse epiblast stem cell gene regulatory network. Development. 144, 1948–1958 (2017).
M. Hachisuga, S. Oki et al., Hyperglycemia impairs left-right axis formation and thereby disturbs heart morphogenesis in mouse embryos. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 112, E5300-7 (2015).
S. Oki*, K. Maehara, Y. Ohkawa, C. Meno, SraTailor: Graphical user interface software for processing and visualizing ChIP-seq data. Genes to Cells. 19, 919–926 (2014).
T. Sumi, S. Oki, et al., Epiblast Ground State Is Controlled by Canonical Wnt/β-Catenin Signaling in the Postimplantation Mouse Embryo and Epiblast Stem Cells. PLoS One. 8, e63378 (2013).
K. Kitajima, S. Oki, et al., Wnt signaling regulates left-right axis formation in the node of mouse embryos. Dev. Biol. 380, 222–232 (2013).
T. Noda, S. Oki, et al., Restriction of Wnt signaling in the dorsal otocyst determines semicircular canal formation in the mouse embryo. Dev. Biol. 362, 83–93 (2012).
S. Oki, C. Meno, The role of sulfated glycosaminoglycans in early mouse development. Fukuoka Igaku Zasshi. 101, 157–64 (2010).
S. Oki, et al., Dissecting the role of Fgf signaling during gastrulation and left-right axis formation in mouse embryos using chemical inhibitors. Dev. Dyn. 239, 1768–1778 (2010).
S. Oki et al., Reversal of left-right asymmetry induced by aberrant Nodal signaling in the node of mouse embryos. Development. 136, 3917–25 (2009).
S. Oki et al., Sulfated glycosaminoglycans are necessary for Nodal signal transmission from the node to the left lateral plate in the mouse embryo. Development. 134, 3893–3904 (2007).
Y. Saijoh, S. Oki, et al., Two nodal-responsive enhancers control left-right asymmetric expression of Nodal. Dev. Dyn. 232, 1031–1036 (2005).
Y. Saijoh, S. Oki, et al., Left-right patterning of the mouse lateral plate requires Nodal produced in the node. Dev. Biol. 256, 160–172 (2003).

ChIP-Atlas が引用された論文

F. Mao et al., Nucleic Acids (2018)
T. Chishima et al., Genes (2018)
Y. Nishizawa et al., Oncotarget (2018)
A. Naderi, Oncotarget (2017)
K. Matsuda et al., Development (2017)
M. H. Guo et al., Proc. Natl. Acad. Sci. (2017)
T. Umeyamaet al., Cell Rep. (2017)
T. Sanosaka et al., Cell Rep. (2017)
K. Tanegashima et al., Genes to Cells (2017)
I. Yevshinet al., Nucleic Acids Res. (2017)
M. Yoshihara et al., Cell Rep. (2017)
F. K. Turrell et al., Genes Dev. (2017)
R. Dréoset al., Nucleic Acids Res. (2017)
Y. Onodera et al., Aging Cell (2017)
K. Ishigaki et al., Nat. Genet. (2017)
T. Kehl et al., Nucleic Acids Res. (2017)
J. Chèneby et al., Nucleic Acids Res. (2017)
Y. Chen, et al., Genome Biol. (2017)
O. Govaere et al., Oncogene (2017)
N. Sugeno et al., Sci. Rep. (2016)